Er:YAGレーザー臨床応用
3月初旬に Er:YAGレーザー「アーウィン アドベール EVO」が届いて、勉強と練習を繰り返し少しずつ臨床に応用する様になったが 歯根周辺部の骨吸収表面に入り込んだ肉芽組織の除去には、一般的に行われている鋭匙で表面を掻爬して塊を除去するとか 専用のダイヤモンドポイントを用いて絡み付いた肉芽組織を削り落とす場合と比較して確実性に圧倒的な差がある様に感じる。また吸収した骨面に接していた汚染しているインプラント表面もレーザーで絡み付いている肉芽組織を完全に落として殺菌し活性化された後は まるでアンプルから取り出したばかりの新しいインプラントの様に綺麗な表面性状を確認する事が出来る。ここまでやって骨補填剤や骨再生剤を用いたら効果もかなり期待出来ると思う、ただ難点は機器が大きく手軽に扱えない事と 結構な時間が掛かる事。 半導体レーザーや CO2レーザーに比べ、Er:YAGレーザーは処理する速度がまったく違う 最初の練習の時にはあまりに遅い処理速度に 本当にきちんと設定パワーが出てるのか?と思ったぐらい。 色素沈着やアマルガムタトゥの除去 カリエス(虫歯)を除去したり 歯石を落とし歯面をクリーニングするスケーリングにも勿論応用は出来るし、麻酔なしでも殆ど痛みを感じないのは非常に優れているけれど やはり保険診療の場合のタイムスケジュールでは多分不可能だと思う、実際のところ国公立の先端医療センターでも保険ではなく長めの時間を取った自費診療扱いで行なっている ウチの場合はインプラント周囲炎が中心になっていくと思う。