インプラント埋入の際に、骨欠損が大きく骨造成の併用が必要な場合というのは良くある。欠損部分を補う骨は自家骨が最も望ましいが手術部位と全く関係の無い部分から骨を採取するには必要な量を確保する困難性や また少なからず痛みやリスクを伴うので骨充填材を用いる事が多い。以前は骨の成分であるβ-TCPを主成分として科学的に生成された吸収性、或いは非吸収性のセラミック製の骨充填材を用いていたが 海外では Bio OSSという牛骨由来の骨充填材使用が圧倒的でまた臨床成績も良いので 厚生労働省の認可が下りるのを待って切り替えた。認可前には個人的に輸入して歯科医師の責任において用いる事も出来たが ウチでは臨床成績が幾ら良くても認可が下りるまで全く使わなかった。
しかしそのBio OSS輸入代理店から、11月末に製造元が条件的な理由で一方的に出荷停止を通告してきて 現在弁護士を間に入れて話し合いの途中らしいが在庫が確保出来ない為に販売を停止するという通達が来た。ストックは結構持っていたが、今後暫く購入が出来ないとなるなら また国内のオリンパス医療部門やペンタックス医療部門が製造しているセラミック製骨充填材に切り替える事になりそう、、医学の進歩は目覚しいので 他のメーカーから新しく出ている製品も少し調べてみようと思う。

ひろ歯科医院