Spell Bound
1991年、バブル全盛期 にエスティローダーから「Spell Bound」という香水が発売された。発売されたばかりでまだ日本未入荷だったこの香水が欲しくて 丁度タイムリーにNYの友達の所に遊びに行く奈良のおふくろに「欲しいけどどんな香りか判らないので一番小さいのを一つ買ってきて」と頼んだが おふくろ気を利かせて一番大きなサイズを土産に買ってきた。あの当時は本来 赤ちゃん用香水として出たジバンシーのプチ・サンボンが大人の女性の間でブームになったりしたけれど スペルバウンドはこんなユニセックスな優しい香りではなくフェミニンな、それも独特のやや年配の女性が好みそうな 妖艶なとか魅惑的なと称えられる強い香りが特徴的で 嫌いではなかったけれど 「先生、今まで何処かお姉さんのいる夜のお店に行ってたん?」と言われる始末。で、土産に貰った大きなスペルバウンドを使い切るまで苦労したのを覚えている。でも、使えば使うほど段々とこの香りに嵌っていき殆ど休みの日につけるのはスペルバウンドになっていった。こんなスペルバウンドも時代の流れでいつの間にか廃版になってしまったが 1年ほど前に未使用の50ml箱入りをメルカリで見つけ懐かしさのあまり購入した。自分も年齢を重ねてこの独特な香りが似合う雰囲気や風体を持ち合わせるに至り、今は昔よりずっとずっと気に入っている。香水は1年~3年経てば揮発して香りが微妙に変化すると言われているが、明確に昔のNY土産を覚えている訳でもないし 若干変化していたとしてもやはり好きな香りには違いない。例えばエルメス「ナイルの庭」やクロエも好きな香りで愛用しているが また普段使いして飽きない、寧ろホッとする癒される優しい香りのエリザベスアーデン「グリーン・ティー」も欠かす事は出来ないぇれど 手持ちのスペルバウンドが残り少なくなって少し寂しい気がするから またメルカリで数回程度使用の保存品を購入した。変な趣味、、、自分でも思う。